2016-2-15 未分類

教室に行くと座席表が書いてあった。
私の席は廊下側の前から二番目。彼は窓側の一番後ろの席。離れてしまった。
でも同じクラスで本当によかった。

クラスになじんできた頃、私と彼は一緒に帰った。
一言も話した事がない。もちろん帰りも全然話さなかった。

その日メールで「話せなくてゴメン」ってきた。
私は「ううん、私もだから」と返した。
私と彼は帰れる日は一緒に帰った。少し話せるようになった。
でも私と彼は学校では話さなかった。

それから彼が学校に来る日が少なくなっていった。
誰に聞いても理由はわからなかった。
でも毎日メールをした。理由を聞いても「風邪」しか言わなかった。

ある日、彼の友達が私に言った。
「あいつ、ガンで入院してるよ」
私は泣いた。声を上げて泣いた。
哀しかったからじゃない。私に本当の事を言ってくれなかったから。
お見舞いに行こうと思った。でも彼は私に会いたくないと言った。
ガンの抗がん剤の副作用で髪の毛が抜け、私に見られたくないらしい。

それでも私は毎日メールをした。
時々返ってこなかった。
返ってきても「死にたい」「辛い」などしか言わなかった。
私はこのとき彼に何もしてあげられなかった。
ただ、学校で起きた一日を彼に送り続けた。
そして、よくなることを願った。

文化祭の日。
私は楽しめずに、ただボーっとしていた。
誰かが私を呼ぶ声がした。

後ろを振り返ると車椅子に乗った彼がいた。
私は彼のところへ走った。
泣きそうになったが、彼が「お前が泣くと俺も泣きそうになるから泣くな!」 と言ってくれた。
学校で話した事のない彼がみんなの前で私に話しかけてくれた。
初めての事だった。


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